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見て見ぬ振り [僕自身のこと]

大学に入ってすぐの頃、某ファーストフード店でアルバイトを始めました。
始めてすぐの頃は今まで当たり前に買う側だったものが売る側になって、接客にすごく緊張しました。
知らない人となんでもないように話し、お金をもらい、お釣りを渡す。
たったそれだけのことなのに、いつもやっていた(立場は逆であれ)ことなのに、本当にしどろもどろでした。
始めて一週間は帰ってきたらクタクタと言う感じでした。

まぁそんな思い出話はともかく。

そんな緊張も、仕事に慣れるごとに徐々に薄れ、ほとんど作業と化すことができました。あのようなお店では、自分も店員さん一人一人に期待をするわけではないのでそれでよいと思ってやっていました。

お客さんが、そのお店に求めているであろうものを提供するのがサービスだと思いますし。僕は、それを超えた過度のサービス精神はうっとうしく感じるので。

それまで経験して来た学校や部活などとは違い、お金をもらう作業で他人と協調して作業しなければいけないというのもなかなかに大変でした。
初めのころは自分が一番下の立場でしたし、他人にどうこう言えませんでしたから。

自分だったらもっと早くできるのに、うまくできるのに、と思う場面もたまにあって。なんでも自分でやろうとする僕の悪い癖ですが、その話も置いておいて…

逆に、なんでそんなことするの、おいおい待てよ、と思う場面に出くわすこともままありました。そこで一々しゃしゃり出ていくのも僕には出来ず。本物の正義感なんて持ち合わせていませんし。僕が出ていくことで余計物事をこじらせそうでもありましたし…

そして、見て見ぬ振りをすることを覚えました。

それには本当に抵抗がありました。
大人になってしまったような気がして…
社会に適応すると言うのはそういうことなのでしょうか。

だから、そういった自分の汚い部分が嫌で、なるべく見て見ぬ振りをしないでいようと思っても、せざるを得ない場面が多くて…
自分が見て見ぬ振りをしたようなことを、僕は絶対にすまい、と自分に言い聞かせることしかできませんでした。

やはり、見て見ぬ振りというと、「いじめ」という言葉が浮かんでしまいます。
それに対して子供の頃から抵抗をすごく持っていたために自分が見て見ぬ振りをするのを許せなかったんですが…

でも、やっぱり大人になってしまったんでしょう。
どんな言い訳をしても、それをしていることに変わりはないのですから。

あーあ…


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パキちゃん

お早うございます。
ナガサキさん、充実した毎日を送っていらっしゃるようですネ^^
今回のお話の中で、適応しつつあると感じられた「社会」というもの、
これをご自身がどの範囲で想定されているかにより、いろいろと考えが分かれるのではと感じます。
また、人(材)を育てる時には「見て見ぬ振り」をしなくてはならない場合もあり(自分が助けると相手の成長を阻む結果になるなど)、
これは相当に忍耐を要することで、苦行に近いと言ってもいいくらい。。。

自分が失敗を懼れないように、他人も自分の失敗は懼れていないのだ。
くらいの気楽さでこなしていく鷹揚さも、長続きさせるには必要のように思います。
ただ、本当に相手が困っていて手助けを必要としているならば、
相手のためになるならば、自分の気持ちに忠実に行動して良いのでは?
その辺の匙加減(というかバランス感覚)または見極める洞察力は、
やはり多種多様な社会で様々な経験を積むことにより、培われていくのではないでしょうか。
(と、いつもながら自分のチャランポランさは棚に上げて偉そうなことをw失礼致しました;)
お忙しいご様子ですが、どうぞ健康に気をつけて頑張って下さいネ!
by パキちゃん (2006-05-29 08:51) 

ナガサキ

>パキちゃんさん

コメント&nice!ありがとうございます。

ああ、なるほど!、と思いました。
僕の場合、自分より後から入って来た人に教える側にあるときはほとんどなんでも言ってしまいます(笑
確かにそれがその人のためにならない場合もありますね…
今後気をつけなくては。

僕がこの記事を書いたときに頭の中にあったのは、各々が「これくらいいいだろう」と思うあたりに関してなのです。

例えば、落とした物も3秒以内なら大丈夫という「3秒ルール」を本気で信じていて、仕事中にまでそのルールを適用している人がいたときどうすべきか、とか、
ゴミの分別に対して関心のない人が、複数に分けられているゴミ箱を意識せず適当に捨てているとき、とか、
客商売なのにその口の聞き方はあり得ないだろう、と僕が感じる時など…

常識、という言葉の難しさを感じます。
そして、人を正すと言うことの難しさも。

しかしパキちゃんさんの仰るように、人を育てたりするときなど、積極的に見て見ぬ振りをしなければいけないというか、するほうがよいという場合があるんだな、ということに気付くことが出来ました。僕にとってすごく新しい視点でした。

そして、その匙加減の難しさが怖いです。
お節介になりすぎたり、放任しすぎたり…

こればっかりは天性のものがない限り、経験を積むしかないのでしょうね。頭でっかちになっても悪循環しそうですし。

ご心配ありがとうございます。
体調のほうは元気にやっています。

最近はいろいろと頭に浮かんでくるのでまたぽつぽつとblogを書いていこうと思っていますので、またコメントいただけると嬉しいです。
by ナガサキ (2006-05-30 00:21) 

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