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僕の恋愛観 [僕自身のこと]

先日友人と話していて、角田光代さんの「愛がなんだ」という本の話が出ました。
僕は読んでいないので引用することはできませんが、要約すると次の2点が話題になりました。

1.付き合った相手を「身内」と捉えるか、「一番親しい他人」と捉えるか。
  具体的には、友人たちと一緒にご飯を食べに行ったとき、自分(男)が取り分ける際に、
  彼女に一番初めに渡すか、一番最後に渡すか。
  「一番親しい他人」と捉える人は、彼女だからこそ優先する。
  「親しき仲にも礼儀あり」である。

2.付き合う前はなんでも言うことを聞いてくれるけれど、付き合った途端に態度が変わる。


1についてなんですが、僕はこの分け方だと「身内」派なんです。自分の中では彼女は一番親しい他人と捉えていますが、取り分けるときは最後にすると思います。(席とか、それぞれの立場とかにももちろんよりますが。)

2についてですが、これは僕はしません。好きな人だろうが、彼女だろうが、聞けることは聞くし、聞けないこと、許せないことははっきり断ります。以前、付き合ってから態度変わったよね、みたいなこと言われたことあるんですが、僕はそうは思ってなくて、僕は全く変わっていなかったと思うんです。その人自身は僕から見て結構変わった気がしていて、だから変わらない僕が不満だったのかな、なんて今は思います。

脱線しました。

んで、その話していた相手の主張としては、1も2もいわゆる日本人男性に見られる特徴で、こういうのはよくない、ということでした。(たぶん。笑)

僕は日本人独特の価値観って結構好きなんです。
ただし、この場合で言うと1の方です。

2については以前少し書いた気もしますが、そういう男尊女卑的な考え方は武家社会成立以後、特に江戸時代以降のマチの文化ですしね。また同様の価値観は諸外国でも見られた気がしますし。「日本の文化」とは言えないと思います。ただ、そういう価値観を引きずっている男が多いのも確かで、大変くだらないと思いますが。

1についてですが、日本人のこういう自分を、そして自分側を下に置く文化が僕は好きです。
例えば、自分がどう思っているにせよ公の場では自分の側を下にした表現を使うところとか。
そしてその「自分側」をどこまで、どう捉えるかと言う難しさ。
ビジネスマナーみたいですが、これって尊称があるからこそだと思うんです。
つまり日本(アジア圏なのかな?)の文化だろうなぁと。

彼女を自分の側に置くことがどうなのか?という点については、
例えば結婚したらどうでしょう?付き合ってるから、向こう側、なのかな?
これも解釈がわかれる(だから意見がわかれる)と思いますが、僕は付き合ってるから自分側、だと思います。少なくとも友達といるときは。
家族と彼女が一緒にいるときは彼女は向こう側、というとあれですがやっぱり優先すべき相手なんだと思います。
結婚しても、家族とだったら結婚相手が最優先ですね、僕は。そこにいる人たちは僕の中での「立場」的に同列なので、自分の好み、つまり誰を優先したいか、というのに従って結婚相手を選ぶと思います。
ただ、親戚といるときは自分と同じ側になると思います。自分は親戚の中では一番年齢が下なので、立場的にも一番下で振舞えばよくて、つまりその自分と同じ側だと思います。つまり、このときは例えば両親のほうを優先すると思います。
みたいな感じで、すごくあいまいというか、相対的なんだと思います。

僕はそれこそが一番大切に思っているからだと思うんです。
その人のことが特別で、自分にとって大切で、それを普段から表現しているからこそ他人といる場では自分と同じ側に置きたいと思うと思います。



んでそんなことを考えていて、ある表現を思い出しました。

森博嗣の「すべてがFになる」にあったと思いますが、ちとうるおぼえで内容を書くと、

日本は液体の文化、欧米は固体の文化だと言われるらしいです。
日本の子供は友達と遊ぶときに、「僕も混ぜて」と言いますが、
欧米の子供は、「let me join」などと言うらしいです。(join=加える、ですね。)

これってすごく面白いなと思います。
確かに日本の文化って、例えば結婚したら二人で一人というか、社会的には二人まとめて見られる気がします。
戸籍があるのもそのせいなのかな。
だからこそ上であげたような文化が育つんではないでしょうか。

それでそんなことを考えていて、
僕自身のいろいろな考え方は、日本的なものと欧米的なものが混じっているなぁ、と。
日本的な液体な感じも好きだけど、それを嫌う場面もあって、
欧米的な固体の感じも好きだけど、それを嫌う場面もあって。
和洋折衷というか、いいとこどりというか、自分の好みに合うものだけを寄せ集めた価値観だと思うんです。

で、液体と固体を混ぜ合わせたものだから、なんだろ…
あ、ゲルじゃね?と思って。

この発想にすごーく納得したんです。

僕の人生観、恋愛観ってまさにこれだな、と。

僕にとって、人を好きになるときに一番重要なことは、お互いの価値観を冷静に語り合ってぶつけ合えることなんです。
それでどちらかに合わせる必要なんて全然なくって、そうやって語り合うことでお互いの価値観をきちんと理解しあいたいなぁと。時には自分の価値観を変化させたりして。

これができる人が本当にいない…
まぁそれはいいんですが。

んで、例えば日本的な液体の文化だと、どちらかの価値観に流れるイメージがあるんです。
男尊女卑みたいに、男に従う、みたいな。

逆に欧米的な固体の文化だと、どっちも折れずに価値観をぶつけあうイメージがあるんです。
だから次々離婚するんじゃね?笑

どっちも僕の勝手なイメージでしかありませんが。

だけど僕は以前から上に書いたように価値観をぶつけあって理解しあいたい、と思っていて、
これってまさにゲルだな~と思うんです。
どちらかの価値観に合わせて溶け合うわけでも、ぶつけあって否定しあうのでもなく、
ぶつけあって輪郭を相手に合わせる。相手の価値観を理解するんです。

しかもゲルって温度によって硬さが変わるところがまたいい比喩だなと思って。

僕は友人に対しては結構固体なんですね。人は人、自分は自分、みたいな。
ぶつけあったりするけど、まぁあの人はこう考えるんだな~くらい。

仲良くなって、自分にとって大切になればなるほどきちんと話をしたいと思います。
だから自分にとってどれくらい大切か、ってのが温度、なのかなぁって。

ある意味その温度が一番高いといえる、好きな人の価値観はきちんと知りたいんです。
良いとか悪いとかケチをつけたいわけではなく、なぜそう思うのかを知りたい。
んで自分がもし違う価値観を持っていればその理由を話してお互いにいろいろと考えたいんです。



長くなりました。
しかも前半と後半が客観的にはあまりつながってない話で申し訳ないです。

とにかく、僕にとって恋愛では上であげたようなことをできる相手が理想で、
多分それがないとうまくいかないんだと思います。

んーやっぱり一生独りかもなぁ…笑
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コメント 2

あつみ

お久しぶりです。

ひとと一緒に仕事してると、そういうことよく考えますよ。
恋愛だけじゃないと思います。
by あつみ (2008-05-25 01:26) 

ナガサキ

>あつみさん

お久しぶりです。

ですよね。対人関係あるところすべてだよね。
正直年配の人に悪い意味での日本人らしさが強く残っていそうなイメージ…
30代の人は逆に悪い意味での欧米っぽさがありそうだし。
過渡期ですね。
by ナガサキ (2008-05-25 23:46) 

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